2014年12月15日月曜日

2014 鱈釣り


 今年初の鱈釣りである.12月13日、函館は今年一番の寒波が入り込んで大雪に見舞われていた.時化が心配だったが、前日確認すると出港できるとのこと.

 昨年シャクリ棒を自作したのだが、一度もトライしていない.昨年中にテストしてみたかったのだが、あいにく時化のため直前でキャンセルになった.シャクリ棒と言っても、釣りをやらない人には何のことか分からないだろう.深海の真鱈を釣るには、重さ1.2kgの棒が必要になる.鱈は底にいるため、この棒をいったんそこまで落とすわけだが、このとき針が根に引っかかり、すぐに高価なシャクリ棒を失ってしまう.一本3000円以上するので、3本失うと1万円となる.そこで何本失ってもいいように自分で作ってしまおうと考えたわけだ.この棒は銅やステンレスのパイプに鉛を流し込んで作るのだが、マニュアルなどはなく、かろうじてネットに紹介されている程度.パーツや道具が釣具屋に売っているはずもなく、すべて自分で調達しなくてはならない.銅パイプは水道管屋、鉛は放射線科から余っているものを手に入れた.これをバーナーで溶かして、管に流し込む.重さ、長さ、形状など失敗の繰り返しで、どう見ても買った方が安く、安全だった.それでも10本近く作成することができた.今日が待ちに待ったテストの日だ.船は昨年から乗せてもらっている竜扇丸である.かなりご高齢の船長であるが、電話でお願いすると1人でも乗せてくれるところがいい.






 大澗港を6時30分に出港した.結構波が高い.立っていると船から落ちそうになる.潮が速い.ラインが右に左に流される.底をとって4,5メーター上げ、しゃくる.ひたすらしゃくる.鱈のシャクリは先端をきかせて、パンとしゃくって、ひらひらひらと棒を落下させるのがコツである.ゆっくり上げ下げしていては食ってこない.それにはどうしても硬い竿が必要である.重いシャクリ棒をいっきに持ち上げるには先調子の250号以上の竿が必要である.値段や性能よりもとにかく固さである.棚とシャクリが決まれば細かいテクニックはあまり必要ない.カレイに比べるとかなりおおざっぱ釣りである.




今回は腹がパンパンな大鱈が3匹、ポンタラが6匹、なぜか大きな宗八カレイが一匹という結果であった.後半は潮が悪くなり、ガクンと釣果が落ちたため、11時納竿となった.洋上はわりと暖かいが陸に近づくとさすがに寒さがこたえた.外気温-5℃、函館市内は吹雪模様.真冬の危険な遊びである.